ちょっと前回の記事が好評でしたので,他所で質問がきた内容を複合問題にしました。
セットバックなどにも使える,交点計算の応用問題です。

問:下の土地の地積が【260.3481㎡】になるE点の座標値を求めてください。
  E点は直線DA上にあります。




座標値は,以下の通りです。点名,X座標,Y座標の順。

A 40.00 52.00
B 56.73 54.14
C 60.00 35.00
D 41.80 38.47

これらは計算に使いますので,電卓のメモリに記憶(ストア)させておきます。
点名と同じメモリに記憶させておけば,ミスを防げます。
 

40+52 i → A
56.73+54.14 i → B
60+35 i → C
41.8+38.47 i → D


まず,A,B,Cの各点の座標値は既知ですので,面積を求めることができます。
出してみましょう。
 

Conjg(C)B+Conjg(B)A+Conjg(A)C=
Ans÷2=
Imp(Ans=(163.605)


これで,三角形CBAの面積が163.605㎡と求まったので,当該土地の地積(260.3481㎡)から引くことで,座標値が不明なE点を含んだ三角形CAEの面積を求めることができます。あとで使うので「M」に記憶させておきましょう。
 

260.3481-Ans → M(96.7431)


三角形の面積は,「底辺×高さ÷2」です。
三角形CAEの底辺をCA(こちらは点間距離で出せますね)とすると,以下の図のようになります。



では,底辺をC点A点の点間距離で求め,高さyを求めてみます。これも後で使うので,「M」に上書きしましょう。
 

Abs(C-A=
M×2÷Ans → M(7.371…)


これで高さが求まりました。
あとは,セットバックのような計算をすればOKです。
まずは,C点から,A点の方向角+90°の方向に,三角形の高さ(M)分移動した点を仮に「M点」として作成します。図にするとこんな位置ですね。




計算してみましょう。
 

Arg(A-C=
C+M∠(Ans+90 → M(55.2260…+29.3835… i )


あとは,このM点を使った交点計算をすれば終わりです。
M点から交点Eまでの方向角()は,C点からA点までの方向角と同じです。

C点からA点までの方向角を計算して,「」に記憶させましょう。

Arg(A-C → (139.635…)


同じように,A点からD点までの方向角()を計算して,「」に記憶させます。

Arg(D-A → (-82.422…)


これで2つの方向角がそろいました。
あとは,交点計算の方法でE点の座標値を求めるだけです。
実部抽出を使って,E点の座標値は「E」に記憶させます。

tan(x)+ i → 
tan(y)+ i → 
-A
Ans÷(
Rep(Ans → E
Ans-M=
Ans×
Rep(Ans) i +E → E(41.451…+41.092… i )


はい!
ということで,E点の座標値は,小数点以下第3位を四捨五入して,X座標「41.45m」,Y「41.09m」となれば正解です!
できましたか?


それでは!

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