早くて正確に!複素数による測量計算ミニ講座⑲複合問題(指定面積・交点計算)
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ちょっと前回の記事が好評でしたので,他所で質問がきた内容を複合問題にしました。
セットバックなどにも使える,交点計算の応用問題です。
問:下の土地の地積が【260.3481㎡】になるE点の座標値を求めてください。
E点は直線DA上にあります。
座標値は,以下の通りです。点名,X座標,Y座標の順。
A 40.00 52.00
B 56.73 54.14
C 60.00 35.00
D 41.80 38.47
これらは計算に使いますので,電卓のメモリに記憶(ストア)させておきます。
点名と同じメモリに記憶させておけば,ミスを防げます。
40+52 i → A
56.73+54.14 i → B
60+35 i → C
41.8+38.47 i → D
まず,A,B,Cの各点の座標値は既知ですので,面積を求めることができます。
出してみましょう。
Conjg(C)B+Conjg(B)A+Conjg(A)C=
Ans÷2=
Imp(Ans=(163.605)
これで,三角形CBAの面積が163.605㎡と求まったので,当該土地の地積(260.3481㎡)から引くことで,座標値が不明なE点を含んだ三角形CAEの面積を求めることができます。あとで使うので「M」に記憶させておきましょう。
260.3481-Ans → M(96.7431)
三角形の面積は,「底辺×高さ÷2」です。
三角形CAEの底辺をCA(こちらは点間距離で出せますね)とすると,以下の図のようになります。
では,底辺をC点A点の点間距離で求め,高さyを求めてみます。これも後で使うので,「M」に上書きしましょう。
Abs(C-A=
M×2÷Ans → M(7.371…)
これで高さが求まりました。
あとは,セットバックのような計算をすればOKです。
まずは,C点から,A点の方向角+90°の方向に,三角形の高さ(M)分移動した点を仮に「M点」として作成します。図にするとこんな位置ですね。
Arg(A-C=
C+M∠(Ans+90 → M(55.2260…+29.3835… i )
あとは,このM点を使った交点計算をすれば終わりです。
M点から交点Eまでの方向角(x)は,C点からA点までの方向角と同じです。
C点からA点までの方向角を計算して,「x」に記憶させましょう。
Arg(A-C → x(139.635…)
同じように,A点からD点までの方向角(y)を計算して,「y」に記憶させます。
Arg(D-A → y(-82.422…)
これで2つの方向角がそろいました。
あとは,交点計算の方法でE点の座標値を求めるだけです。
実部抽出を使って,E点の座標値は「E」に記憶させます。
tan(x)+ i → x
tan(y)+ i → y
Mx-Ay=
Ans÷(x-y=
Rep(Ans → E
Ans-M=
Ans×x=
Rep(Ans) i +E → E(41.451…+41.092… i )
はい!
ということで,E点の座標値は,小数点以下第3位を四捨五入して,X座標「41.45m」,Y「41.09m」となれば正解です!
できましたか?
それでは!