早くて正確に!複素数による測量計算ミニ講座⑬トラバース調整(コンパス法)
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<お知らせ 2018.8.26追記>
大変申し訳ありませんが,現在,kindle書籍のアップデートが当初の予定(7月)より大幅に遅れています。
アップデートが完了しましたら,こちらのブログにてご報告いたします。
よろしくおねがいします。
複素数ミニ講義の13回目です。
トラバース調整の理論編でお話したように,調査士試験ではトラバース調整の方法として,均等法(平成17年度)とコンパス法(平成20年度)両方の出題があります。
今回はコンパス法について解説します。
まだ見ていないという方は,トラバース調整(理論編)をご覧になってから本記事をお読みください。
また,末尾にkindle書籍のアップデート内容のお知らせもあります。
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■コンパス法によるトラバ-ス調整
では,コンパス法によるトラバース調整を見てみましょう。
今回も問題を使って解説していきますが,前回の均等法と同じ例題を使って,E点をコンパス法で補正します。
ただし,「座標値の入力~放射計算を繰り返して閉合先の最後の観測点である「T1D」の座標値を算出するまで」についてはまったく同じなので省略します。前回の記事をご参照ください。
問題はこちら↓
■補正量を算出する
ということで,いきなり補正量の算出にはいります。
ま,ここも前回と同じなんですが,大事なところなので繰り返します。
補正量とは,観測値に加えることで最確値となる数値です。なので,「正しい値」から「誤差を含んだ値」を引くことで計算することができます。
この場合では「T1-T1D」をすることで補正量を算出することができるってことですね。
⑦補正量を求める
正しく計算できていれば,「-9.18946952×10^(-4) -8.511890425×10^(-3) i」と表示されるはずです。X方向に-0. 9mm,Y方向に-8mmの最終的な補正量が出ていることとなります。
均等法では観測数で誤差を調整していきましたが,コンパス法では各辺長で調整することとなります。
つまり,補正量を観測辺長の合計で割って,それに観測点までの辺長の合計をかけて調整誤差を計算します。その調整誤差を観測結果に足すことで最確値を求めます。
では,実際に計算してみましょう。
観測辺長の合計は(10.87+6.71+13.95+3.56)で,E点までの辺長は(10.87+6.71)となります。
⑧コンパス法による閉合調整をし,Eに記憶させる
最後に,計算結果の小数点以下第3位を四捨五入し,E点の座標値は「X座標21.13m,Y座標17.85m」と求めることができます。
この例題では結果が均等法と一緒でした。
補正量(-∆β)は誤差(∆β)を調整するためのものなので,元の観測値に足すということに注意してください。
以上です!
どうでしたでしょうか?考え方・理論さえしっかり押えておけば簡単ですね!ところが過去問で出題されているにも関わらず,対策を怠っている受験生がいるのも事実です!差をつけましょう!!
さて,次回のミニ講座ですが,結構この複素数ミニ講座をはじめてから,メールやコメントにてkindle読者の方からメッセージを頂くようになりました。kindleの方は7月に大幅なアップデートを予定しています。購入済みの方は無料でアップデートされますよ。
ちなみに,kindle書籍ってのはコレ↓
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で,そのアップデート内容の一端を先取りして記事にします。まずは「逆計算」です。
ちなみに,アップデート内容は以下のとおりです。
kindle読者の方なら「おっ」と思う内容ではないでしょうか?
<追加>
・関数の説明
・点の移動
・逆計算
<応用>
・もっと早くて簡単な求積方法(四角形限定)
・メモを使わない交点計算
・セットバックの交点計算
<修正・変更>
・四捨五入のタイミング
・使用する電卓(fx-JP500)
・本試験形式の練習問題
・一部カラー化(予定)
それでは!