それでは,2回に渡ってお送りしました,測量士試験の電卓ミニ講座。前回までのリンクは以下の通りです。

測量士試験の電卓使い方マスター!①【基礎編】

測量士試験の電卓使い方マスター!②【メモリ編】

最後に,実際の測量士の問題を使って電卓で計算してみましょう!使うのは,下の電卓(カシオ SL-910GT)です。
 カシオ CASIO グリーン購入法適合電卓 8桁 時間・税計算 手帳タイプ SL-910GT-N 118.5mm×70mm

扱うのは,平成28年度<午前試験>問5の「相互偏心」です。基準面上の距離を求めます。

アガルートテキストならP69になります!

sin(270)は「-1」,sin(30)は「0.5」,cos(270)は「0」,cos(30)は「0.86603」となりますので,ここでは,以下のような計算をすることになります。
 

なぜこの式になるのか,どうやって現場でこの式を編み出すのか,については講義の通りです!

文字にすると,
 

√{(44.528×-1+49.723×0.5)2+(1,523.625-49.723×0.86603)2


です。では,見てみましょう!後で1行ずつ解説するので,まずは全体です!

全体

一息で計算すると,電卓操作は以下のようになります。

[MC]
44.528 [+/-] [M+] 
49.723 [×] 0.5 [M+]
[MR]
[×] [×] [MC] [M+]
49.723 [×] .86603 [-] [-] 1,523.625 [=]
[×] [×] [M+]
[MR]
[√]

どうでしょう?「1,480.6939」になりましたか?この操作なら,特に途中計算をメモすることなく,最後まで一息に電卓操作だけで答えをだすことができます!

それでは,1行ずつ,詳しく上から見てみましょう。

[MC]

メモリクリアですね。計算の前には,これを忘れてはいけません。

(さらに5行目でも[MC]を効果的に使ってます。)

44.528 [+/-] [M+] 

44.528×-1」をサインチェンジを使って計算しています。もちろん,

44.528 [×] 1 [+/-] [M+]

でもいいですし,もっとスマートに,

44.528 [M-]

とするやり方でもいいでしょう!

49.723 [×] 0.5 [M+]

49.723×0.5」を計算して,メモリに蓄積ストアしています。

メモリが蓄積するので,計算式の全体をイメージしながらストアしていくことになります。

最初は難しいように感じますが,やれば慣れます!

[MR]

メモリにストアした「44.528×-1」と「49.723×0.5」を合計しています。

式の中で言えば「44.528×-1【+】49.723×0.5」の【+】の部分の操作になります。

[×] [×] [MC] [M+]

ちょっとテクニカルなことをしています。

まず,

[×] [×] 

の操作で,「44.528×-1+49.723×0.5」を二乗しています。式で言えば,「(44.528×-1+49.723×0.5)2」のカッコの外にある二乗の部分です。

で,この計算結果ですが,メモリが蓄積するので,一旦今までのメモリを[MC]でクリアして,次の合計に備えます

[MC] [M+] 

次の合計とは,「(44.528×-1+49.723×0.5)2【+】(1,523.625-49.723×0.86603)2」の【+】の部分です。【+】の左側だけがメモリに蓄積している状態になっています。

49.723 [×] .86603 [-] [-] 1,523.625 [=]

1,523.625-49.723×0.86603」部分の計算です。

「49.723×0.86603」を先に計算することになるので,逆引き計算を使って,後から入力した数から,前に入力した数を逆に引いています。

次の二乗に備え,[=]で計算結果を表示しています。

[×] [×] [M+]

画面に表示させた「1,523.625-49.723×0.86603」の計算結果を二乗しています。式で言えば,「(1,523.625-49.723×0.86603)2」のカッコの外にある二乗の部分です。

さらに,この結果をメモリに蓄積させています。

[MR]

メモリにストアした「(44.528×-1+49.723×0.5)2」と「(1,523.625-49.723×0.86603)2」を合計しています。

式の中で言えば「(44.528×-1+49.723×0.5)2【+】(1,523.625-49.723×0.86603)2」の【+】の部分の操作になります。

[√]

いよいよ最後の計算です!

言わずもがなですが,「√{(44.528×-1+49.723×0.5)2+(1,523.625-49.723×0.86603)2」のルート部分の計算です。

[√]を押すと,表示している数字にルートが掛かるので,[MR]でルートがかかる計算結果を表示させて,ルートを掛けています。

ということで,答えは「1,480.6939」になります!

なるべく多くの機能を網羅した計算問題としてこの問題を選びましたが,他の計算問題でも,電卓を使って操作に慣れてください。

それでは!

追記:講座化しました! ◆詳細はこちら◆

令和5年度アガルート受講生の土地家屋調査士試験合格率は63.41%(全国平均の6.56倍)

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