調査士試験の択一式は全部で20問出題されます。
内訳は,民法が3問,不動産登記法が16問,調査士法が1問です。

もちろん,不登法が学習の中心にはなるのですが,大事なのは民法です。
「3問しか出題されない」と考えるのか,「3問も出題される」と考えるのか。人によっても考え方が色々ありますよね。極端な場合,「民法は捨てる!」なんて方もいらっしゃいます。

でも,私は,「民法は3問しか出題されないけど,3問全部取る!」と言います。調査士って本当に僅差で合否が分かつので,1点でも多く取りたいわけです。そう考えると,書式で1点とるより,択一で1点(1問2.5点ですが…)取る方が簡単です。それを踏まえると,「択一は満点を狙う」ことになります。
実際,20問とは言え,択一で満点を取るのは至難です。しかし,民法の3問を逃すのはあまりに惜しいです。

しかも,他資格から調査士を受ける方というのは,だいたい民法やってきているワケですね。

そこで,本日は「調査士の民法」。これについて解説します。


■難易度

民法を科目にしている資格試験ってほんとうにいっぱいあるわけですが,程度は様々です。
★の数を難しさとして,代表的なとこでいいますと,司法書士は★★★,行政書士は★★,宅建は★。こんな感じですか。

で,調査士の難易度はどのくらいかと言うと,せいぜい★★です。後述するように範囲が決まっていますので,行政書士の民法よりも学習は少なくてよいでしょう。その代わり,狭く深くという感じです。


■範囲

これが本日の肝です。
実は,調査士の民法って範囲が決まっているんですよ。
ちょっと平成17年度からので見てみると,こんな感じです。
1年で3問ですから39問の分布です。

・総則(計16問)
  自然人・・・・・・・2問
  物・・・・・・・・・・・1問
  意思表示・・・・・4問
  代理・・・・・・・・・3問 
  無効・取消し・・1問
  条件・期限・・・・2問
  時効・・・・・・・・・3問
・物権(計18問)
  物権総論・・・・・1問
  物権変動・・・・・7問
  占有権・・・・・・・2問
  所有権・・・・・・・6問
  用益物権・・・・・1問
・債権(計0問)
・家族法(計5問)
  相続法・・・・・・・5問

どうですか?めっちゃ偏ってますよね。
まず,債権は出ていません。担保物権も質権が1問出題されただけです。親族法も0。

調査士は不動産の表示に関する登記代理人資格なので,やはり,「総則・所有権・相続」この3つが大きな柱になっています。今後の傾向もそうでしょう。

ですので,他資格から調査士にチャレンジされる民法既習者の方は,ここらを重点的に復習されると良いです。


調査士で民法が初学だよっていう方は,まずはテキストで全体を学習しましょう。その後,過去問を中心に頻出論点を掘り下げていく形になります。

民法の3問としては出題されない部分も,民法を実体とする手続法である不動産登記法に大きく関わってきますので,一応の学習は必要不可欠ですよ!

まぁその辺りは不動産登記法の学習の中でもすることができますけどね。

もちろん,私がアガルートで作成している民法テキストはまさに「調査士用」にチューンされてます。

ひととおり中程度を学習しながら,過去1度でも出題された論点はすべて網羅し,講義と併せて掘り下げてます。

けっこう民法だからという理由で他資格の流用テキストが使われがちですが,やはり,調査士を受けるからには調査士の民法テキストですよ。

あ,不動産登記法との架橋も含んでますよ!

それでは!

令和5年度アガルート受講生の土地家屋調査士試験合格率は63.41%(全国平均の6.56倍)

令和6年アガルート受講生の測量士補試験合格率は92.41%(全国平均の約3倍)

令和6年度アガルート受講生の測量士試験合格率77.78%!(全国平均の約6倍)

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