調査士<午前の部>解説ミニ講座 平成29年度 問6~10
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問6<偏心計算>
A点の座標値をX座標100Y座標100とし,A点からC点の方向角を90度としたときのB点とC点の座標値を求める。
①A点をAに記憶させる
100+100i→A
②C点の座標値を求め,Cに記憶させる
A+100∠90→B
③CからAの方向角を求める
Arg(A-C
③B点の座標値を求め,Bに記憶させる
C+1000∠(Ans-240→B
以上によりB点の座標値が求められた。
最後に,A点からB点の距離を求める。
①A点からB点の距離を求める
Abs(A-B=
以上によりA点からB点の距離は,1053.565…と求められた。
よって,正解は「3」である。
問7<単曲線の設置(計画変更)>
計画変更による単曲線の設置を計算する問題である。
変更前と変更後のTL(接線長)は等しく,IA(交角)とI(中心角)は等しくなるという図形的特徴がある。
変更前のIAは68°であるため,Iも68°となり,図中のθは68÷2=34°となる。
三角形ABDは直角三角形であり,三角関数から,TL=tanθ×Rとなる。なお,R(曲線半径)は,問題文から400mである。
①TLを求める
tan(34)×400=
変更後のIAは,68+12=80°であるため,Iも80°となり,図中のθは80÷2=40°となる。
同様に,三角形FBDも直角三角形であるから,三角関数から,R=TL÷tanθとなる。
②変更後のRを求める
Ans÷tan(40=
最後に,半径R,中心角80°の弧の長さを計算することで,単曲線BEの距離が求められる。
③単曲線BEの距離を求める
Ans×2×3.14×80÷360=
以上により単曲線BEの距離は,448.725…と求められた。
よって,正解は「5」である。
問8<観測手簿(水平角)>
観測値から,水平角を計算する問題である。
まずは,「結果」を計算する。
結果は,新点(B・C)の観測角から基準となる点(A)の観測角を引くことで計算する。
次に,対回ごとに,新点の結果について正反の合計を計算する。この値を「倍角」という。
通常は,秒の単位だけ合計すれば足りる。
さらに,新点の結果について正(r)の結果から反(ℓ)の結果を引く。この値を「較差」という。
最後に,それぞれの対回の組合せごとの「倍角差」と「観測差」を計算する。
「倍角差」は,倍角の最大値から最小値を引くことで求められ,「観測差」は,較差の最大値から最小値を引くことで求められる。
許容値は,問題文から倍角差25″,観測差15″なので,C方向の観測差のみが制限を超えている。
よって,正解は「4」である。
問9<座標計算>
まずは,A101,A102,P点をそれぞれメモリ「A」,「B」,「C」に記憶させる。
①A101をAに記憶させる
-10200.07+1205.83i→A
②A102をBに記憶させる
-10196.83+1219.35i→B
③P点をCに記憶させる
-10199.79+1192.94i→C
次に,A101からP点の方向角から,A101からA102の方向角を引き,水平角を求める。
①A101からP点の方向角を求める
Arg(C-A=
Ans+360=
②A101からA102の方向角を引き,水平角を求める
Ans-Arg(B-A=
以上により,A102を後視としたA101からP点までの水平角は194°43′15.23″と求められた。
最後に,A101からP点までの距離を求める。
①A101からP点までの距離を求める
Abs(A-C=
以上により,A101からP点までの距離は12.893…mと求められた。
よって,正解は「5」である。
問10<均等法によるトラバース調整>
A点からC点までの観測角と距離から,観測されたC点(CD)の座標値を求める。
まずは,A点,B点,C点を,それぞれメモリ「A」,「B」,「C」に記憶させる
①A点をAに記憶させる
2076.13+1428.66i→A
②B点をBに記憶させる
2186.91+1539.44→B
③C点をCに記憶させる
2301.56+1701.56i→C
順次,放射計算により座標値を求めていく。
①B点からA点を後視にし,方向角と距離でP点の座標値を求め,Dに記憶させる
Arg(A-B=
B+49.55∠(Ans+225→D
②P点からB点を後視にし,方向角と距離でQ点の座標値を求め,Eに記憶させる
Arg(B-D=
D+52.09∠(Ans+90→E
②Q点からP点を後視にし,方向角と距離でR点の座標値を求め,Fに記憶させる
Arg(D-E=
E+50.01∠(Ans+270→F
③R点からQ点を後視にし,方向角と距離でCDの座標値を求め,Mに記憶させる
Arg(E-F=
F+88.36∠(Ans+135→M
C点の座標値からCDの座標値を引くことで,補正量を求める。
④補正量を求める
C-M=
均等法では観測数で調整することとなるため。補正量を観測数の合計で割り,それに求める観測点(Q点)までの観測数をかけて調整誤差を計算する。その調整誤差を観測結果に足すことで,最確値を求めることができる。
⑤均等法による閉合調整をする
Ans÷4×2=
⑥Q点を調整する
Ans+E=
以上により,調整後のQ点の座標値は,X座標2239.040…Y座標1589.030…と求められた。
よって,正解は「4」である。