問11 小問1<コンパス法によるトラバース調整>

T1からT4までの観測角と距離から,観測されたT4(T4D)の座標値を求める。
まずは,T1,T2,T4を,それぞれメモリ「A」,「B」,「D」に記憶させる。

①T1をAに記憶させる
528.65+472i→A

②T2をBに記憶させる
498.72+475.95→B

③T4をDに記憶させる
526.39+528.67i→D

順次,放射計算により座標値を求めていく。

①T2からT1を後視にし,方向角と距離でT3の座標値を求め,Cに記憶させる
Arg(A-B=
B+20∠(Ans+60°4°31°→C

②T3からT2を後視にし,方向角と距離でT4Dの座標値を求め,Mに記憶させる
Arg(B-C=
C+40∠(Ans+194°37°40°→M

T4の座標値からT4Dの座標値を引くことで,補正量を求める。

③補正量を求める
D-M=

コンパス法では各辺長で調整することとなるため。補正量を観測辺長の合計で割り,それに求める観測点(T4)までの辺長の合計をかけて調整誤差を計算する。その調整誤差を観測結果に足すことで,最確値を求めることができる。

④コンパス法による閉合調整をする
Ans÷(20+40)×20=

⑤T3を調整する
Ans+C=

以上により,調整後のT3の座標値は,X座標510.879…Y座標491.819…と求められた。
よって,値を四捨五入し,正解はX座標「510.88」Y座標「491.82」である。

問11 小問2<交点計算>

2直線の交点の座標を求める問題である。

E点は,H点から方向角60°の直線と,BCを結んだ直線の交点となる。交点計算をする場合は,下のようなメモを書く。

交点計算に必要なB,C,H点を,それぞれメモリ「B」,「C」,「M」に記憶させる。

①B点をBに記憶させる
532.05+494.23i→B

②C点をCに記憶させる
514+494.23i→C

③H点をMに記憶させる
505.73+476.91i→M

H点からの方向角を「x」に,CからBの方向角を「y」に記憶させる。

①H点からの方向角をxに記憶させる
60→x

②CからBの方向角を求め,yに記憶させる
Arg(B-C→y

③方向角xを加工して,xに記憶させなおす
tan(x)+i→x

④方向角yを加工して,yに記憶させなおす
tan(y)+i→y

⑤交点EのX座標を求めて,Eに記憶させる
Mx-Cy=
Ans÷(x-y=
ReP(Ans→E

実部を抽出し,「E」に記憶させた。この値が交点EのX座標となる。

⑥交点EのY座標を求めて,Eに記憶させる
Ans-M=
Ans×x=
ReP(Ans)i+E→E

⑦E点の座標値を四捨五入し,Eに上書きする
515.73+494.23i→E

以上によりE点の座標値は,X座標515.73,Y座標494.23と求められた。
よって,正解は,X座標「515.73」,Y座標「494.23」である。

問11 小問3<隅切り計算>

A,H,E点の座標値から∠AHEを求める。
まずは,A点をメモリ「A」に記憶させる。

①A点をAに記憶させる
529+476.91i→A

次に,H点からE点の方向角から,H点からA点の方向角を引き,∠AHEを求める。

④HからEの方向角を求める
Arg(E-M=

⑤∠AHEを求め,xに記憶させる
Ans-Arg(A-M→x

求めるべきHFの距離は,GFの距離(3m)の半分をsin(x/2)で割ったものとなる。

①HFの距離を求め,yに記憶させる
sin(x÷2=
3÷2÷Ans→y

最後に,H点からE点の方向にym移動させたF点の座標値を求める。

①HからEの方向角を求める
Arg(E-M=

②HからEの方向にym移動させたFの座標値を求め,Fに記憶させる
M+y∠Ans→F

③F点の座標値を四捨五入し,Fに上書きする
507.23+479.51i→F

以上によりF点の座標値は,X座標507.23,Y座標479.51と求められた。
よって,正解は,X座標「507.23」,Y座標「479.51」である。
なお,小問4と小問5で使用するため,G点の座標値も求めておく。G点は,H点からA点の方向にym移動させた座標値である。

①HからAの方向角を求める
Arg(A-M=

②HからAの方向にym移動させたGの座標値を求め,xに記憶させる
M+y∠Ans→x

③G点の座標値を四捨五入し,xに上書きする
508.73+476.91i→x

以上によりG点の座標値は,X座標508.73,Y座標476.91と求められた。

問11 小問4<求積>

本件拡幅地を構成する座標値であるD点を,メモリ「D」に記憶させる。

①D点をDに記憶させる
504+476.91i→D

②求積をおこなう
Conjg(x)F+Conjg(F)E+Conjg(E)C+Conjg(C)D+Conjg(D)M+Conjg(M)x=
Ans÷2=
ImP(Ans=

以上により土地の面積は,33.8536と求められた。
よって,小数点以下第3位を切り捨て,正解は「33.85㎡」となる。

問11 小問5<作図>

(省略)
縮尺,方位,点名,辺長の記載をする他,本件元地と本件拡幅地に接する道路についても作図することに注意する。

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