問6<点検計算>

観測値から較差を計算し,再測の判断をする問題である。

まずは,再測すべき区間を決めるため,各区間の較差(往復の観測値の絶対値の差)を求める。

 ①の較差=0.2760-0.2765=0.0005m=0.5mm
 ②の較差=1.1867-1.1842=0.0025m=2.5mm
 ③の較差=1.2129-1.2107=0.0022m=2.2mm
 ④の較差=0.6238-0.6233=0.0005m=0.5mm

往復観測値の較差の許容範囲は,2.5mm√S kmであり,各区間の距離は640m(0.64km)であるから,許容範囲は以下のように計算できる。

 0.64km区間の較差の許容範囲=2.5mm√0.64
              =2.0mm

よって,②と③の区間の較差が許容範囲を超えているため,再測すべきと考えられる。
次に,再測すべき観測方向を求める。

往方向の高低差は,0.2760-1.1867-1.2129+0.6233=-1.5003mとなり,復方向の高低差は,-0.2765+1.1842+1.2107-0.6238=1.4946mとなる。
問題文から,AB間の高低差は-1.5000mであるから,往方向では0.3mm,復方向では5.4mmの閉合差がある。

往復観測値の較差の許容範囲は,2.5mm√S kmであり,路線全体の距離は2560m(2.56km)であるから,許容範囲は以下のように計算できる。

 路線全体の較差の許容範囲=2.5mm√2.56
             =4.0mm

よって,復方向の較差が許容範囲を超えているため,再測すべきと考えられる。
以上により,再測すべきと考えられる区間番号は②と③であり,再測すべきと考えられる観測方向は復方向であるから,その組合せは「5」である。

問7<図形>

図を以下のように①から④の4つの部分で考える。




三角形ABC(①+②)の面積は,AC×h1÷2から,10×6.4÷2=32㎡となる。
また,三角形CDE(④)の面積は,CE×h2÷2から,6×2.4÷2=7.2㎡となる。

三角形ABG(①)と五角形GCDEP(③+④)が等しくなる距離PEを求めればよいことから,以下の式が導ける。

 ①=③+④

左辺である①は,三角形ABC(①+②)の面積(32㎡)から②を引いたものであり,右辺である③+④は,三角形CDE(④)の面積(7.2㎡)に③を加えたものである。よって,式は以下のように変形できる。

 32-②=7.2+③
 32-7.2=③+②
 24.8=③+②

つまり,三角形APE(③+②)が24.8㎡となる距離PEを求めればよい。
三角形APEの底辺は,h1+h2から,10+6=16mであるので,24.8×2÷16=3.1mとなる。

以上により距離PEは,3.1mと求められた。
よって,正解は「2」である。

問8<重量平均による最確値(水平角)>

観測値から,重量平均による最確値を計算する問題である。

重量は標準偏差の二乗に反比例することから,各観測の重量を求める。
 観測値87°26′40″の重量:観測値87°26′33″の重量
  =1/2<sup>2</sup>:1/5<sup>2</sup>=1/4:1/25=25/100:4/100
  =25:4

重量平均による最確値は,各観測結果の水平角が87°26′まで等しいと考えると,次の計算で求めることができる。
 最確値=87°26′+(40″×25+33″×4)÷(25+4)
    =87°26′+1132″÷29
    =87°26′+39.034…″
    =87°26′39.034…″

以上により水平角の最確値は,87°26′39.034…″と求められた。
よって,正解は「5」である。

問9<方向角計算(閉合差)>

観測値から方向角を計算し,閉合差を計算する。

A点からP1,P1からP2,P2からP3,P3からB点,B点からQ点と,順次方向角を求めていく。

①A点からP1の方向角を求める
298°25°50°+105°40°10°=
Ans-360=

②P1からP2の方向角を求める
Ans+224°50°50°=
Ans-180=

③P2からP3の方向角を求める
Ans+128°0°40°=
Ans-180=

④P3からB点の方向角を求める
Ans+257°20°30°=
Ans-180=

⑤B点からQ点の方向角を求める
Ans+112°30°20°=
Ans-180=

以上により求まった観測値と,実際の46°48′10″との差が閉合差となる。

⑥閉合差を求める
Ans-46°48°10°=

以上により,閉合差は10″と求められた。
よって,正解は「1」である。

問10<座標計算>

まずは,T点,A点,B点をそれぞれメモリ「x」,「A」,「B」に記憶させる。

①T点をxに記憶させる
100+100i→x

②A点をAに記憶させる
115+116i→A

③B点をBに記憶させる
111+117i→B

T点からの方向角と距離により,放射計算でP点の座標値を求める。

①P点の座標値を求め,yに記憶させる
x+20.05∠50→y

次に,P点からA点,B点の距離を求める。

①P点からA点の距離を求める
Abs(A-y=

②P点からB点の距離を求める
Abs(B-y=

以上により,P点からA点の距離は2.207…m,P点からB点の距離は2.501…mと求められた。
よって,正解は「1」である。



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