問1<標準偏差>

観測値から,標準偏差を計算する問題である。
標準偏差(M)は以下の式で求められる。n=観測回数,v=残差とする。残差とは,平均値と各観測値の差をいう。



また,最確値の標準偏差(M)は以下の式で求められる。




まずは,それぞれの観測値をメモリ「A」から「E」までに記憶させる。
計算を簡略化するため,130°を基準とした。

①観測値1から5をAからEに記憶させる
-4→A
5→B
-2→C
7→D
4→E

観測値の平均値を求める。

①観測値の平均値を求めてxに記憶させる
A+B+C+D+E=
Ans÷5→x

次に,各観測値の残差(v)を平均値から差し引くことで求める。
それぞれメモリ「A」から「E」までに上書きする。

②観測値の残差を求める
A-x→A
B-x→B
C-x→C
D-x→D
E-x→E

各観測値の残差を二乗して合計する。

③の残差を二乗して合計してxに記憶させる
2+B2+C2+D2+E2→x

はじめに,標準偏差を求める。

①標準偏差を求める
√(x÷(5-1=

以上により,標準偏差は4.743…と求められた。
次に,最確値の標準偏差を求める。

①最確値の標準偏差を求める
√(x÷(5×(5-1=

以上により,最確値の標準偏差は2.121…と求められた。
よって,正解は「2」である。

問2<角度の偏心補正計算>

観測値から,角度の偏心補正計算をする問題である。
正弦定理を使用してθを求めるため,まずはAB間の距離(x)を求める。



2辺の辺長と内角の1つが判明していため,第二余弦定理を使用する。



①AB間の距離(x)を求めてxに記憶させる
cos47°20°=
Ans×2×200×30=
Ans-(2002+302
√(Ans→x
x÷i→x

以上により,xの長さは181.017…となった。
次に,正弦定理によりθを求める。

正弦定理から,

 sinθ/e=sinφ/x となる。

代入すると,以下のようになる。

 sinθ/30=sin47°20′/x

①θの角度を求める
sin(47°20°)×30÷x=
sin-1(Ans=

②∠Tを求める
177°41°37°-Ans=

問題文から,点Aにおける点Bの方向角は324°36′23″であるため,これにT’を加えることで,点Cの方向角を求める。

①点Cの方向角を求める
324°36°23°+Ans=
Ans-360=

以上により,点Aにおける点Cの方向角は135°18′1.35″と求められた。
よって,正解は「1」である。

問3<角度>

五角形ABCDEの面積と四角形A’CDEの面積が等しいということは,三角形ABCと三角形A’CAの面積が等しいということになる。




この2つの三角形は底辺をACで共通とするため,面積を等しくするためには,高さが等しくなければならない。つまり,ACとBA’は平行ということになる。
また,この高さは,8.51×sin(60)=7.369…mとなる。

次に,角度に着目する。
三角形の内角の和は180°であるため,∠BACは180-(100+60)=20°となる。
また,∠BAEが130°であるため,∠CAEは130-20=110°となる。



ACとBA’は平行であるため,∠CAEと∠BA’Aは等しく,110°となる。


A’からADに向けた垂線の交点をFとすると,∠BA’Fが直角になるため,∠FA’Aは110-90=20°となる。

​​​​​​​


よって,三角形A’FAにおける三角関数を使い,A’Aの距離は,7.369…÷cos(20)=7.842…と求められた。
よって,正解は「3」である。

問4<距離の観測誤差>

距離の観測誤差の正誤問題である。

1 〇
位相測定誤差は光波の周波数に誤差が比例するもので,測定距離には比例しない。

2 〇
変調周波数の誤差では,基準となる光の波長の長さを変えてしまうことから,変調周波数誤差は測定距離に比例する。

3 ×
気温と気圧の変化が観測距離に与える影響では,気温の変化が与える影響の方が相対的に大きい。

4 〇
気温が高くなり分子密度が低くなるほど光の速度が早くなるため,実際の距離よりも観測距離は短くなる。

5 〇
気圧が高くなり分子密度が高くなるほど光の速度が遅くなるため,実際の距離よりも観測距離は長くなる。

よって,誤っているのは「3」である。

問5<方向角計算>

観測値から,方向角を計算する問題である。

まずは,T1,T2,T3の各点をそれぞれメモリ「A」,「B」,「C」に記憶させる。

①T1をAに記憶させる
148.23+90.37i→A

②T2をBに記憶させる
180.4+102.72i→B

③T3をCに記憶させる
134.52+60.97i→C

T1からP点の方向角は,T1からT2の方向角から反時計回りに63°の角度となる。
よって,T1からT2の方向角を求めることで,P点の座標値を求めることができる。

①T1からT2の方向角を求めて,Dに記憶させる
Arg(B-A=
A+30.26∠(Ans-63→D

∠PT3T1をθとした場合,θは,T3からT1の方向角からT3からPの方向角を引くことで求めることができる。

①T3からT1の方向角を求める
Arg(A-C=

②T3からT1の方向角からT3からPの方向角を引く
Ans-Arg(D-C=

βは360°からθを引いて求める。

①βを求める
360-Ans=

以上により,βは309.190…°と求められた。
よって,正解は「2」である。


▲まとめ に戻る!▲

令和5年度アガルート受講生の土地家屋調査士試験合格率は63.41%(全国平均の6.56倍)

令和5年アガルート受講生の測量士補試験合格率は95.2%(全国平均の2.96倍)

令和5年度アガルート受講生の測量士試験合格率67.61%!(全国平均の6.56倍)

資料請求で講義とテキストの一部を無料でプレゼント!

1分で簡単無料体験(※会員登録後お申込みいただくと視聴できます)

資料請求で講義を無料体験