問1<交点計算>

三角関数でも求めることができるが,ここでは複素数を使った交点計算で答えを求める。
方向角が90度の交点計算をするにあたり必要なのは,方向角90度以外の1点の座標値と,その点からの方向角である。

①D点をDに記憶させる
94.33+112.7i→D

次に,D点からの方向角を計算し,メモリ「y」に記憶させる

②DからFの方向角を計算し,yに記憶させる
90+225-360→y

③方向角yを加工して,yに記憶させなおす
tan(y)+i→y

交点FのX座標は,点EのX座標と同一であるため,交点FのX座標は98であることが分かる。よって,通常の交点計算と同様に,このX座標を用いて交点FのY座標のみを計算すればよい。

④交点FのY座標を求める
98-D=
Ans×y=

上段の実部の値(109.03)が,交点のY座標となる。
よって,正解は「3」である。

問2<角>

北を表す⽅向には,座標北,真北,磁北の3つがあり,以下のようになっている。

A点を通る「磁北」方向から時計回りにB点を測定した側線への角を「磁方位角」という。
A点を通る「真北」方向から時計回りにB点を測定した側線への角を「方位角」という。
A点を通る「座標北」方向から時計回りにB点を測定した側線への角を「方向角」という。

A点を通る「真北」方向から時計回りに「磁北」方向までの角度を「偏角」という。
A点を通る「真北」方向から時計回りに「座標北」方向までの角度を「子午線収差」という。

よってアは「偏角」,イは「子午線収差」,ウは「方位角」,エは「方向角」となる。
よって,正解は「1」である。

問3<機器の点検(三点法)>

三点法による測定距離の補正を計算する問題である。

距離の補正値(器械定数と反射鏡定数の和)は,AC-(AB+BC)で求まる。
なお,反射鏡定数は問題文から-0.025である。

①器械定数と反射鏡定数の和を求める
254.184-(131.667+122.502=

②器械定数を求める
Ans--.025=

以上により,器械定数は+0.040と求められた。

次に,AC間の距離を補正する。①の計算は,↑キーを使って再計算すると良い。

①器械定数と反射鏡定数の和を求める
254.184-(131.667+122.502=

②AC間の補正後の距離を求める
254.184+Ans=

以上により,AC間の補正後の距離は254.199と求められた。
よって,正解は「5」である。

問4<観測手簿(高低角)>

観測値から,高低角を計算する問題である。

まずは,観測された鉛直角を平均し鉛直角の最確値を求める。
望遠鏡の反の観測値は360°から差し引くことに注意する。

①点Bの鉛直角の最確値を求める
89°15°35°+(360-270°44°35°=
Ans÷2=
高低角は,90°から鉛直角の最確値を引いたものになる。

①点Bの高低角を求める
90-Ans=

以上により,点Bの高低角は0°44′30″と求められた。
同様に,点Cについても計算する。

①点Cの鉛直角の最確値を求める
360-269°55°5°+90°5°15°=
Ans÷2=

②点Cの高低角を求める
90-Ans=

以上により,点Cの高低角は-0°5′5″と求められた。
よって,正解は「5」である。

問5<平面距離>

「平面距離」とは,平面直角座標系上の距離であり,「球面距離」(回転楕円体上の距離)に縮尺係数をかけることで求めることができる。
一方,「球面距離」は,観測された「水平距離」を投影補正することで求まる。

まずは,観測された「水平距離」を斜距離から求める。

①角θを求める
90-88=

②水平距離を計算し,xに記憶させる
cos(Ans)×35→x

以上により,水平距離は34.97867895と求められた。
次に,投影補正をおこない,球面距離を求める。
投影補正のための補正量は,以下の式で求めることができる。

 投影補正量=-(水平距離×平均標高÷地球半径)

①投影補正量を求める
ー(x×1.6÷6370=

補正量を水平距離に加えることで,投影後の球面距離を計算する。

②球面距離を計算する
x+Ans=

最後に,球面距離に縮尺係数をかけ,平面距離を計算する。

Ans×.999925=

以上により,平面距離は34.967…と求められた。
よって,正解は「3」である。

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